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「覚えてない紙」とは、覚えておく必要のない紙で、なぜか持っていてそこにある紙である。例えば、なんかのお知らせ、いつかのレシート、余剰が出たのでゆるく束ねておいた和紙の切れはし、のことである。それらはいつの間にか机の上にあり、いっときは邪魔に思うけれど、たしかに「メモ書き」に役立っている。日ごと生活は更新される。そこにある物、人、風景は繰り返しのようで、しかし何もかもがもう二度とはない。でもそんなことをいちいち覚えておく必要はない。かんたんに、普通に、毎日は更新されるものである。「覚えてない紙」は、メモ書きに適している。まっさらな紙に何か書くにはちょっとの勇気が必要だが、メモ書きとは、覚悟が一切不要のものだ。覚えておく必要のないものをメモ書きする。そういうふうに描いている。
『覚えてない紙』
期間 | 2024年4月6日(土)– 4月21日(日) |
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時間 | 12:00 – 19:00 |
場所 | PERHAPS 〒840-0054 佐賀県佐賀市水ヶ江1-2-16 MAP |
定休日 | 水・木曜日 |
中村美和子
佐賀市在住。日々のスケッチをもとに絵画を制作しています。近年の主な展示に「TARP vol.4 CITY/街」(亀戸アートセンター)、「定住」(Artist Cafe Fukuoka)など。
石松 由布
佐賀市在住。記憶の表出、平面化をテーマに制作しています。近年の主な展示に「ザ・9」(旧枝梅酒造)など。「idemitsu art award 2023」入選。
日景美文
熊本市在住。日々のらくがきやスケッチと絵画との距離感を模索しながら絵を描いています。「O仮名だモ」の名で漫画家・イラストレーターとしても活動中です。